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事業承継と遺産相続問題(4)

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[ 専門分野編 ・ 事業承継と遺産相続問題 : 目次( リンク ) ]

  1. 事業承継が相続紛争に発展
  2. 事業承継の方法 
  3. 遺留分の対策 
  4. 非上場株式の評価 <このページです>
    (1) 原則的評価方式
    (2) 特例的評価方式
    (3) 会社の規模と評価方式の適用
    (4) 事前の事業承継対策の必要性

上記のボタンから,「基本編 : 弁護士による遺産相続問題の解決」を最初からお読みいただけます。


4 非上場株式の評価

会社が非上場会社で,一般取引が行われておらず市場価格が形成されていない非上場株式を後継者に取得させる場合,その株式をどのように評価するかが問題となります。
多くの場合,非上場株式の評価は,税務上の株式評価方法を参考として行われます。
税務上の非上場株式の評価方法は,次のようなものがあります。 

(1) 原則的評価方式

  • 類似業種比準方式
    類似業種比準方式は,類似業種の株価を基に,評価する会社の一株当たりの配当金額,利益金額及び簿価純資産価額の3つで比準して評価する方法です。
  • 純資産価額方式
    純資産価額方式は,会社の総資産や負債を原則として相続税の評価に洗い替えて,その評価した総資産の価額から負債や評価差額に対する法人税額等相当額を差し引いた残りの金額により評価する方法です。

(2) 特例的評価方式

  • 配当還元方式
    配当還元方式は,その株式を所有することによって受け取る一年間の配当金額を,一定の利率(10%)で還元して元本である株式の価額を評価する方法です。

(3) 会社の規模と評価方式の適用

税務上は,会社の経営支配力のある者が株式を取得する場合は,原則的評価方式により,通達で定められた会社の規模に応じて,大会社は類似業種比準方式,小会社は純資産価額方式,中会社は類似業種比準方式と純資産価額方式を併用して評価することになっています。
会社の経営支配力のない者が株式を所有することによる配当を目的として株式を取得する場合は,特例的評価方式の配当還元方式で評価します。
中小企業の場合,多くは純資産価額方式により評価をしますが,会社の資産に不動産などがあると,株価が非常に高額になってしまうことがあります。

(4) 事前の事業承継対策の必要性

会社の規模に応じた評価方式を適用した結果,株式の価額が高額となれば,それを取得する会社の後継者が他の相続人に多額の代償金を支払わなければならなくなってしまうこともあります。

 

株式の価額をどのように評価するかについて,相続人間で協議して合意を目指しますが,合意ができなければ,税理士や公認会計士など会計の専門家の鑑定が必要となります。
経営承継円滑法の遺留分に関する民法の特例を活用し,相続人との間で会社の株式を遺留分の対象から除外する合意(除外合意)や株式の評価額をあらかじめ固定する合意(固定合意)ができていれば,遺産分割の際に株式の評価の争いを避けることができます。

 

事業承継は事前にしっかりと対策を立て準備をしておくことが必要です。

事業承継の対策を先送りにせず,少しでも不安や疑問がありましたら早めに浦和法律事務所の弁護士にご相談下さい。

 

> 「 事業承継と遺産相続問題 」終わり