人名は難しい

弁護士 岡田宜智

 

私は,名字こそありきたりなのですが,下の名前が宜智と書いて「よしのり」と読む非常に読みにくい名前なので,一発で正しく読んでもらえることはほとんどありません。

「よしのり」で漢字の変換をしてもまず出てこないため,初めて知り合った人が,私の名前を入力する際,「宜」の字がなかなか出てこず,どうやって入力すればいいの?と聞かれることもたくさんあります。

「宜」の字が「宣」になってしまっているというのは,もう慣れっこで,小学校からの友人ですら,最近まで間違って登録していたくらいです。

 

ところで,裁判所に訴えを提起する際,訴状の他に当事者の氏名や住所を記載した目録(当事者目録といいます)を提出するのですが,この目録の記載に誤字を記載してしまうと,裁判所の書記官から訂正を指示されてしまうことになります。

 

サイトウさんやワタナベさんのようにポピュラーなお名前の場合,複数の似た漢字の変換候補があることを私も知っていますから,変換は慎重に行っています。

しかし,それほど複数の変換候補があることに馴染みがないお名前の場合,うっかり間違った変換のまま入力してもなかなか自分では気づくことができません。

もともとパソコンの変換候補に表示されない漢字がある場合にはなおさらです。

 

先日,当事者が大人数(30人程度)になる訴訟を提起した際,当事者の中に,同じ読み方でも漢字は(僅かに)異なる方がおり,裁判所から訂正指示を受けることになりました。

私は,上記のように読みにくい・紛らわしい名前のおかげで今まで苦労してきたこともあり,人名には人一倍注意しているつもりなのですが,改めて人名は難しいと思った次第です。