「声」は人生のパートナー

弁護士 鈴木幸子

 

先日,女性ニュースキャスターの草分け的存在であり,現在も,ボイストレーナーとして活躍されている宮崎絢子さんからお話しを伺う機会があった。

人にはそれぞれ本来の「自分の声」というのがあるそうである。但し,本来の「自分の声」が出せているかというと必ずしもそうとは言えない。それは,自分の持っている身体的条件を最大限に活用した発生ができていないからである。

正しい発声と発音によって,「自分らしい,品のいい,気持ちのいい声」で話すことができるようになる。

その声は,おのずと,自分に自信を与え,自身の心を開かせるとともに,聴く人にも力を与え,心を開かせる。そこにコミュニケーションが生まれ,豊かな人間関係か築かれていく…。

 

声と心,身体は別々のものではなく,相互に働きかけ合って結び付いている。うーん,確かに。宮崎さんの声は,明るく,力強く,よく透り,言葉は明解,説得力があり,その表情は穏やかながら,凛としている。惹きつけられるなぁ。

 

でも,ボイストレーニングはきつかった。

腹式呼吸から始まって,体内に気を巡らせる気功の導引術を取り入れたいわゆる「ののゆる(のびる,のばす,ゆるめる)体操」,母音の発音トレーニング(基本,「口を縦に開く」),最後は参加者全員で詩の朗読。我々が実践したのはせいぜい15分程度だったが,私などは,動きについていけず,身体のバランスは崩れるは,息は続かないは…。

 

本来の基本コースは何と45分間。

そして,正しい発生と発音が身に付くのには,個人差はあるものの,2,3年はかかるそうである。嗚呼,やっぱり無理。せめて,無理のない立ち方と姿勢を心がけ,口を大きく開き声を正面に向けて発すること。法廷で実践してみようかな。