浦和地裁熊谷支部

弁護士 堀 哲郎

 

これまで,地裁(家裁)支部シリーズと称して,奈良地裁葛城支部,長崎地裁平戸支部,松山地裁宇和島支部,青森地裁弘前支部,盛岡地裁花巻支部について記述してきました。

いずれも,遠隔地にある裁判所に1~2年通ったことから,その経緯とともに,裁判手続等について語るのが趣旨でした。

 

今回は浦和(現さいたま)地方裁判所熊谷支部ですが,埼玉弁護士会に籍を置いている(1990年登録)私にとっては,地元の裁判所ですから,当然,これまでとは記述する趣旨が異なります。

 

では,何故,浦和地裁熊谷支部なのか?

 

それは,前記のとおり,1990年の弁護士登録以来,今年で29年目を迎えていますが,私が経験した中で,1審だけでこれまでで最も長くかかった裁判が行われた裁判所だからです。

その裁判は,殺人等被告事件で否認事件でした。

 

1992年3月16日に第1回公判期日を迎え,1999年3月30日に結審し,その後,無期懲役の有罪判決が言い渡されました。実に1審だけで7年以上かかったわけです。

 

この間,検察官が証拠調べ請求した書証(証拠書類)は約500通に及び,証人尋問を実施した証人の数は40人を超え,公判開廷数も50回を超えたと記憶しています。

 

ちなみに,検察官の論告要旨,弁護人の弁論要旨,いずれも400頁を超えました。