富士登山

弁護士 岡田宜智

 

少し前の話になりますが,今年の夏に司法修習の同期5人で富士山に登ってきました。
富士山の頂上にはきっと珍しいポケモンがいるはず!という思いつきがきっかけです(最近はポケモンGOをやっている人の姿をめっきり見なくなった印象ですが,当時はまさにブームの真っ最中でした)。

 

日曜の早朝に新宿からバスに乗り,富士山へ行き,頂上まで登った後,下山途中の山小屋に一泊し,月曜の朝にバスで帰り,午後から仕事に行くという弾丸スケジュールでした。

 

登山道は思ったよりも岩がゴロゴロしていて,頂上までたどり着くのは結構しんどかったです(たしか10時ぐらいから登り始めて,頂上に着いたのは夕方の5時くらい)。
しかし,何よりしんどかったのは下山の方です。

 

夕日を見ながらコーヒーを飲んだりしてまったり過ごしていたら,あっという間に暗くなりはじめ,あいにく台風が近づいていた関係で雨も降ってきました。
早く山小屋に行かなければ大変なことになると思い,下山を始めたのですが,しばらくすると周りはもはや真っ暗になりました。

 

ヘッドライトの明かりしかない状況で下山道が分からなくなり,さまよっている間に雨もひどくなってきて,私たちはずぶ濡れ状態。
夏とはいえ,夜の富士山はかなり冷えます。
雨にも濡れているのでなおさらです。

 

「遭難」の二文字が頭をよぎりました。
「これってひょっとして救助ヘリとか必要なやつじゃないか」,真っ暗な山道で私たちは青ざめました。

 

今回の登山のメンツには現役の裁判官や検察官もいたので,仮に救助ヘリの出動を招くようものなら,彼らの出世に大きな影響が出てしまいかねません。

 

しかし,自分たちだけではどうにもならないと判断し,やむを得ず宿泊予定の山小屋に連絡をし,道が分からなくなったことを説明しました。
その後,山小屋の管理人が電話口で教えてくれた説明を頼りに正しい下山道を発見し,ヨロヨロの状態で山小屋までたどり着き,どうにかこうにか事なきを得ました。

 

そして,翌日はまさに台風の直撃を受け,山小屋の宿泊客全員が集団で下山する羽目になるほどでした。
すさまじい雨が吹き荒れる中を下山することとなり,これまでの人生で今回ほど雨に濡れたことはありません。
ずぶ濡れになったことで,買ったばかりのスマホも壊れ,撮った写真もすべて消えてしまいました(収穫は富士山の頂上に珍しいポケモンはいないことが分かったことぐらいです)。
雨への対策が不十分であったことは否めません。

 

散々な目にあった富士登山だったので,もう富士山はコリゴリという思いもあるのですが,もう一回登って写真を撮り直さなければ!という思いもあります。

 

登るかどうするか,来年の登山シーズンまでゆっくり考えます。

 

やはり何事も思いつきではなく,しっかり計画を練って実行しなければ痛い目に遭うと身をもって実感した初登山でした。