自己責任

弁護士 柳沢里美

 

今年の冬は暖かかったり,暑かったり(汗),寒かったりと変な気候が続いています。

 

私は雪国出身なので,子どものころからウインタースポーツをやっており,今も細々と続けています。
今年も帰省した際に,地元のスキー場に滑りに行ってきました。
その後しばらくしてから,このスキー場で,外国人スノーボーダーがコース外滑走をして遭難したというニュースがありました。

 

このスキー場がある村は,スキー場安全条例を制定しており,そこにはスキー場区域外で発生した事故により捜索救助を受けた場合は,その費用を弁償しなければならないと定められています。
今回の遭難した外国人の方たちは無事救助されたようですが,捜索費用を負担しなければならないようです。

 

コース外滑走での遭難事故はよく聞きます。
人工的に整備されているスキー場も,コース外は整備されておらず圧雪もされていないので,場所やコンディションにもよりますが,パウダースノーを滑ることができ,手付かずの自然の中を滑るバックカントリーを体感することができます。
確かに,新雪パフパフのパウダースノーを滑るのは気持ちがよくて楽しいです(埋もれなければ)。
しかし,整備のされていないコース外の滑走は相当な技術がなければ危険です。
そのような危険な場所にあえて自分で入っていって,そこで遭難して捜索救助を受けることになってしまったのであれば,その責任を自分で負うことになるのは仕方がないと思います。
上記条例は2010年に全国で初めて制定されて注目もされており,スキー場利用者に自己責任の意識を持たせ,注意喚起を促す効果があるものだと思います。

 

ただ,スキー場区域外での事故を例外なく自己責任としてしまうのは問題です。
スキー場区域内外を看板やロープなので区別し,滑走禁止区域を示していいたとしても,スキー場はもともと自然の雪山ですし,天候もコロコロ変わる中,多くのスキーヤーやボーダーが滑走していれば,スキー場区域内外が不明確となってしまう可能性があります。

 

意図的にコース外で出たわけではなくとも,コース外で遭難してしまうことも十分あり得ます。
そのような場合には,自己責任だけはなく,スキー場側の管理責任も問題になってくるのではないかと思います。

 

とはいえ,レジャーは安全に楽しみたいものです。
スキー場では怪我や遭難をしないように気をつけて,楽しく安全に滑りましょう。
私も気をつけます。