講師をしてきました

弁護士 鈴木幸子


10月13日,去る9月19日に強行採決された安全保障関連法(以下「安保法制」と言います)を検証し,今後の課題について考える学習会の講師をしてきました。
30数名の方にご参加いただきましたが,質疑や感想が活発に出され,関心の高さがうかがえる熱気にあふれた学習会となりました。


「集団的自衛権」の行使は違憲であるということは相次ぐ憲法学者の方々の発言で,かなり浸透してきたと思いますが,安保法制は「集団的自衛権」の行使についてだけ定めたものではありません。
平時から戦時に至るあらゆる場面での自衛隊の活動について定めた1つの新しい法律とこれまでの関連する11の法律の改正法からなるものです。


憲法9条に守られ,幸いにも,わが国は戦後70年戦争というものを経験したことがありませんでした。したがって,多くの国民が戦場とはどういう状態なのか,戦闘行為とはどういうものなのか,イメージが湧いてこないのではないでしょうか。
だからこそ,戦争体験者のお話を聴いたり現在世界のあちこちで起こっている戦争報道を注視し,戦争の実態を正確に把握したうえで「安保法制」を検証する必要があると思います。
そうすることによって,字面からは見えてこない現実,「安保法制」により自衛隊が,ひいては日本国民が戦争に巻き込まれる危険が飛躍的に高まった実態が浮かび上がってくるように思えます。


学習会での私の実感です。
今後の学習会に活かしていこうと思っています。



折しも,10月16日,さいたま市議会において,自民・公明両党の賛成により,さいたま市内の様々な市民団体が活動の拠点とする「市民活動サポートセンター」(発足当時,市民と行政が協働して運営する施設として全国的な注目を集めました)の指定管理者制度をとりやめる条例改正が議決されました。

センターのオープン以来,指定管理者となって管理運営を担ってきたのは,さいたまNPOセンターですが,来年度から,さいたま市が直営することになります。


この条例改正案の提案理由は,センターが憲法9条や原発問題等の政治的なテーマについて活動する市民団体に使用されていることを問題視するものです。
これは,明らかに,市民の自由な言論,表現活動を封じようとするものであり,「安保法制」の廃止を求める国民の声がますます高まる現在の政治状況に対する安倍政権の危機感の現われではないでしょうか。


極めて重大な事態です。


提案理由のなかで指摘された14の市民団体は連名で,さいたま市議会議長宛て,即刻抗議文を提出しましたが,このような動きが全国的に広がることを危惧します。