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弁護士による労働問題の解決(1)

[ 基本編 : 目次( リンク ) ]

  1. 労働事件の紛争類型(1) <このページです>
    (1) 退職時の問題
    (2) 採用時の問題
    (3) 賃金の問題
    (4) 人事の問題
  2. 労働事件の紛争類型(2) 
  3. 労働紛争解決の手段 
  4. 労働審判を利用した解決までのプロセス

1 労働事件の紛争類型(1)

(1) 退職時の問題

労働者の仕事を奪うことになる解雇に対しては,判例法理により解雇権を制限する考えが示され,その後制定された労働契約法には,同判例の趣旨が明文化されています。

解雇に「 合理的な理由 」が存在するかについては,詳細な事実関係の認定が必要となります。一つ一つの事実を,合理的な理由の判断にいかに結び付けていくかが課題となります。

 

解雇の言い渡しを検討する使用者としては,解雇の言い渡しをする前に,合理的な理由が認められるかを,弁護士などの専門家に相談しながら,慎重に検討する必要があります。

 

一方で,解雇の言い渡しを受けた労働者としては,解雇の言い渡しを受け入れるつもりがないことを示すためにも,労働者としての地位の確認を求める仮処分の申し立てを行うなど迅速な対応が必要となります。ここでの対応を誤れば解雇を受け入れたとの反論を許すことになります。

解雇の言い渡しを受けた場合には速やかに弁護士に相談をし,対応方針を定める必要があります。

(2) 採用時の問題

内定の効力については,すでに最高裁によって確立した解釈がとられており,その性質は,「 解約権留保付の労働契約 」が成立したとされています。

つまり,内定通知によって労働契約が成立し,一定の採用内定取消事由が生じた場合には解約が可能であると理解されています。

労働契約が成立する以上,その取り消しに当たっては,解雇の場合と同様に慎重な判断が求められます。

(3) 賃金の問題

労働基準法上,一日の「 法定労働時間 」は8時間とされています。

ところが,「 サービス残業 」という言葉があるように,一日8時間という制限を大きく超え,月当たりの残業時間が100時間を超えるような方もいらっしゃいます。
こうした場合に,残業した時間に対する対価を支払っている企業もあれば,対価を支払っておらず,まさに「サービス」残業となっている企業もあります。

 

残業に対する対価を適切に支払っていない企業に対しては,残業代の請求をすることができます。

企業の中には,「〇〇手当」という形で固定残業代を支払っているというところもありますが,そもそも「〇〇手当」が「残業代」の性質を有するものなのか,また,固定残業代の性質を有するとしても,実働時間に対する残業代を充足しているかといった問題が生じます。

当該請求にあたっては,「 就業規則 」や「賃金規程」などの精査を行い,実働時間と支給賃金との関係を明らかにし,その結果,固定残業代が実働時間に対する残業代よりも低額の場合には,残額の請求が可能です。

残業代の請求にあたっては,何よりも実働時間の立証が必要となります。

タイムカード,業務日報,日記などの記録を精査し,実働時間を立証していくことになります。

 

一方,使用者側に求められるのは,労働条件を明確にしておくことです。

労働者の中には,自分の所定労働日や所定労働時間を把握できないままに勤務している人も見受けられます。

労働者にとって,どこまでが労務提供義務としての勤務時間であるのか,どこからが労務提供義務の範囲外なのかを把握できなければ,「サービス」としての残業がどこまでも続くことになりかねません。

 

法令遵守(コンプライアンス) 」の第一歩として,まずは就業規則を整備されることをお勧めします。

その際には,労働法制の動向に明るい,浦和法律事務所の弁護士までご相談ください。

(4) 人事の問題

判例上,「 配転命令 」については,「(業務上の必要性が存する場合であっても)他の不当な動機・目的をもってなされたものであるとき若しくは労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるとき,」には権利濫用になるとの判断を示しています。

 

使用者としては,権利濫用に該当しないか,慎重な判断が求められます。

違法な配転命令を受けた労働者側としては,「 配転先における就労義務のない労働契約上の地位の確認 」などの法的措置をとることとなります。 

 

> 「 労働事件の紛争類型(2) 」へ続く